とみひろぐ

TOMMYをこよなく愛するアラサー研究員の雑記なブログです。

社会人博士への道【未経験分野なら研究生からのスタートも視野に】

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この度社会人研究生として大学院に入学することになりました!

「なんだ〜博士じゃないのかよ。」と思った方、すみません。。。

ただし、博士課程(後期)前提です。

 

そこで、社会人博士取得までの過程を書くカテゴリーを作ろうと思います。

社会人博士などを考えている人。外部の大学院を受験する方などの参考になれば嬉しいです。

 

 

 

経歴

私の簡単な経歴を紹介します。

2017年3月:修士(工学)を取得する。無機材料化学系の研究をしていました。

2017年4月:メーカーに就職・研究開発に従事(学生時代の専門とは一切関係なし。共通なのは化学物質を使うくらい。)

2020年:大学院に入学する。(社会人研究生)研究分野はケミカルバイオロジー(←会社の研究とも、修士時代の研究分野とも関係なし)

 *2020年に結婚(まだ一人暮らし)

 

そもそも研究生って?

簡単に言えば、「大学院で研究だけを行う(学ぶ)学生」です。

学費は発生しますが、授業だったり、単位とかはないです。

*「客員研究員」など、会社の研究分野と関連性を持ち、企業・大学双方の合意が得られれば、学費がかからない場合もあるそうです。

 

研究生入学まで

1.研究室決め

まず、希望する研究室を決めます。

研究したい分野は決まっているので、その研究をしている先生を探しました。

情報系などとは違って、ウェットな実験がほとんどなので、大学通う頻度は高いです。 

そのため、家・会社・大学からアクセスの良い(通える)大学を選びました。

その中で、以下の要件から研究室を決めました。

  • 研究室人数
  • 年間の論文投稿数

つまり、研究室のメンバー数あたり何報論文を出しているかを見ました。

博士取得には論文投稿数が基準となるので、論文を出しにくい研究室は除きました。

 

結果的に、1つの研究室を候補として見つけることができ、アポを取ることとなりました。

 

2.アポイント

アポイントはメールで行いました。以下のような内容を盛り込みました。

メールアドレスは、研究室HPまたは大学HPに記載されているはずですので、そちらから見つけました。

  • メールには簡単な自己紹介を記載(会社名、経歴等)
  • 担当の先生の研究室で行っている研究に興味を持っている旨を記載。
  • 社会人博士としての受け入れの可否について質問。(←会社の研究とは一切関係ないため、会社からの派遣、研究費の投資などはない旨も記載)
  • 見学等、お話を聞く機会をいただきたい旨

後日、先生の方から返信があり、オンラインで面談することに。

*コロナの影響で、最初の面談はオンラインという形になりました。

 

3. 面談

面談では、私からは基本的に以下のことを話すことになりました。

  • 経歴(出身分野での研究概要・成果) 
  • 研究室を志望した理由・行って見たい研究について

 そのため、外部の大学院受験でアポを取る人や、社会人学生を検討される方は、事前に簡単な資料は作って行ったほうが良いかと思います。その方が、相手の先生にも親切かと思います。

(ただし、あくまで開示可能な範囲でです。)

 

 やはり、社会人博士を受け入れるにあたって必要な情報は答えられるようにしておいたほうが良いかと思います。例えば以下の内容です(実際に私が聞かれたことです)。

  • 修士で出した論文について:博士論文に使えるかどうか。使えそうならば、博士取得までのハードルが下がる。当然、先生もその辺は気になるところ。
  • そもそもなんでこの研究室なのか:やる気、意志の強さを知りたい。
  • 通学頻度(研究に充てられる時間):そもそも博士合を取得するために時間をとれるのか?(←社会人には一番の鬼門かと汗。)

 

結果:いきなり博士は厳しいが、研究生ならOK

先生としての受け入れはOKだったのですが、博士課程の試験での「研究計画書」が厳しいということに。

その研究室出身で、基礎知識や実験スキルがある場合であれば良いのですが、基礎知識(論文をいくつか読んだ程度)や実験スキルを習得して、そこから研究スタート。加えて仕事の合間を縫って研究という形で3年で博士号取得は流石に厳しいということでした。

私自身、大学の制度を利用して5ヶ年計画を考えていたのですが、先生としては3年でという思いもあるようです。

そのため、授業などを受けず、基礎的なスキルを身につけるために1年弱の研究生をご提案いただきました。

研究生で、会社との両立ができそうであれば、博士後期過程に進学という形になります。

*研究生で基礎的な知識を習得しておけば、博士後期の入試も学科などは免除になる模様。

異分野で社会人ドクターを取りたい人にはありがたい制度かもしれません。

担当の先生には、非常に前向きに方向性を考えてくださり、感謝しかないです。

 

4.入学までの手続き関連

 私が通う大学の場合、基本的には社会人博士後期課程と似ていました。

  • 履歴書
  • 研究概要書 
  • 会社からの承諾書
  • 検定料
  • 保険

 

研究概要書については、配属先の先生とテーマを決めて書いていきました。

私の場合は未経験な分野なため、M2の学生さんが卒業までに間に合わなさそうな内容の検討を研究生のテーマとしました。

基本的に試験もないので、担当教員の受け入れがOKならば大丈夫でしょう。

 

会社からの承諾書は社会人の場合必須としている大学がほとんどですので、上司やら人事やらに聞いて承認をもらう必要があります。

私の場合、自腹で行くため、サッと通りました(英会話スクールに行くのと同じロジックでしょとのことで即承認でした。)

 

あとは、薬品を使った実験のため、保険に入る必要がありました。社会人とはいえ、一応学生なので、学研災(学研災付帯 学生生活総合保険)でOKです。

 

おわりに

こんなかんじです(今回はちょっと意識高い感じの記事になった笑)。

入学まで少し時間があるので、論文でも読んで勉強しておきたいと思います。

今回から社会人学生の生活についても発信していこうと思います。

定期的に覗いていってもらえれば嬉しいです!

 

ではでは〜