とみひろぐ

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危険物取扱者(甲種)に理工学系学部卒が短期間で合格するには【結論:法令がキモ】

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先日、危険物取扱者(甲種)の定期講習の保安講習を受講してきました。

(危険物施設で危険物の取り扱い作業に従事する危険物取扱者は、原則免状の交付から3年以内ごとに法廷講習が義務付けられています。)

 

化学メーカーなどで化学物質を扱う人なんかは、この危険物取扱者の試験を受けさせられるのではないでしょうか?

 

実際にこの資格の知識を常に使うか?と聞かれれば答えは「No」だと思います。

役に立つときもたま〜にありますが...それよりもちゃんとリスクアセスメントを行う方が大事なのかなと個人的には思います。

 

しかし、会社から受験しろと言われるし、どのくらい勉強したら良いのかな?

そう思う人もいるかと思います。

 

今回は、危険物取扱者(甲種)に合格した経験を記事にしたいと思います。

 

どんな人に読んでもらいたい?

  • 試験の概要を知りたい人
  • とりあえず甲種の資格が欲しい人
  • 受験までに時間がない人
  • 大学受験で「化学」を選択した人

こんな人におすすめかと思います(私がこれに該当していたので)

 

危険物取扱者(甲種)概要

危険物取扱者(甲種)の概要について紹介していきます。

 

試験範囲

・危険物に関する法令(法令):15問

・物理学及び化学(物化):10問

・危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(性質):20問

 

合格基準

試験科目ごとの成績がそれぞれ60%以上で合格」

注意する点は、「試験科目ごと」に判定が下るという点。

つまり、すべて60%の方は合格で、物化・性質が100%でも法令が59%だったら不合格ということになってしまいます。

危険物取扱者試験は合計点ではなく、各科目ごとに合否が決まることに注意です。

合格率に大きな変動はなく、毎年30%台です。 

短期で合格するためには?

結論:過去問をやり込め

危険物取扱者の試験の勉強でもっとも大事なのは「過去問のやり込み」だと思います。

これは、どの資格でもそうかもしれませんが、この試験には過去問が特に効果的です。

過去問演習で物化がある程度できるのであれば、法令に全力を注ぐ

過去問を見てもらえばわかるかと思いますが、物化は大学受験レベル(の中でも基礎レベル)が出題されます。

そのため、高校で化学を選択していた人は抵抗なく解けるのではないかと思います。

なので、物化よりも、法令・性質に力を注ぎましょう。

*一応過去問を解く際は物化も解いておいたほうが良いです(10問しかないので1問あたりのウェイトが地味に大きいです。8割程とって自信をつけたら時短のためにも他の科目に注力しましょう。)

 

法令では頻出事項を押さえておくこと

過去問を解いていたら、自ずと傾向は見えてくると思います。

指定数量などは確実に計算できるようにしておきましょう。毎年1〜2問は出るはずです。

各類についての問題も確実に解けるようにしておきましょう。

はっきり言って、製造所関連の問題は覚えるのも難しいので、ここは過去問をやりこむことをおすすめします。

 

性質はまとめが載っている本+過去問演習がおすすめ

性質は暗記がメインになってくるのと、法令と違い系統だったまとめができるので、

参考書などは役に立つと思います。

1回参考書を読んでから過去問を解くor 参考書を見ながら問題演習をするのもありかと。

 

自分の経験談

勉強時間

大体30時間程度だったと思います。

一週間前の土日から始めて、土日15時間+平日10+前日5時間くらいだったかと。

最初に過去問の全体を見て、どのような問題が出ているかを把握してから学習計画を立てました。

問題集としては、会社から貸与された過去問(解答のみで解説がないもの)を渡されたので、それを主に使っていました。ただし、解説がなくかなり不親切だったので、解説が乗っているテキストを1冊購入しました。

おそらく貸与されたものは市販されてはいないため、以下の問題集が良いかと思います。 

(解説ついてるし) 

 

 参考書はこちらを購入しました。

 

 

課題は法令・性質と暗記系なので、よく出る問題で解説などがまとまっている本をということで、この本を選定しました。

 

勉強の進め方

 

まずは物化から:過去問を一通り解いて間違えた問題だけをやる

物化に関しては、大学で化学を専攻していたのもあって、とりあえず1周解いて見て、間違えた問題に付箋を貼って、それだけ復習するだけという形で進めました。

6割取れれば良いわけですから。

基本的には、大学受験レベルの知識があれば問題ないですが、消火器の問題などは高校範囲外かなと思いますので、そちらは学習が必要でした。

 

続いて性質に:一発合格!甲種危険物取扱者試験<ここが出る>問題集(以下、問題集)と過去問を繰り返す

ここの分野は暗記がメインなので、頻出分野がよくまとまっている問題集から進めていきました。

問題集をサラッと進めた後、過去問を解いて間違えたところを復習。

復習の仕方としては、問題集のまとめを見ながら過去問を解いていました。

 

試験直前は法令に全力を注ぐ!:計算問題、化学物質に関しての問題は落とさないように注意

法令は、化学物質とは関連性のない問題、根拠を理解しながら問題を解くことが難しい問題が多いです。

そのため、どうしても暗記に頼らざるを得ません。

しかし、法令科目の中でも、計算問題や理解系の問題があります。

「指定数量」の問題は毎年1〜2問は出題されます。

これは計算問題なので、落とさなようにしました。

また、「期日」関連の問題も、ある程度理解すれば解ける問題なので、落とさないようにしました。

 

試験本番までの勉強の配分(イメージ)

 1. 勉強開始初期:物化8, 性質1, 法令1

初期では、とにかく「物化を終わらす」ことを目標にしていました。

基本的には物化のみ。性質や法令はどんな問題が出るかを把握する程度。

 2. 勉強中期:物化1, 性質5, 法令4

物化で1周分過去問を解いたら、物化については間違えた問題を行うくらいにとどめていました。1周目の時点で8割程度取れていれば、間違えた問題だけやっていれば大丈夫だろうと思っていました。

 3. 勉強後期(直前):物化0, 性質4, 法令6

物化の勉強よりも、性質・法令を最優先。

私の場合、性質の方が勉強しやすかったので、法令に力を入れるようにしていました。

 

結果:法令85%, 物化80%, 性質80%

なんと!法令が最も高い点に笑

ただし、本当に覚えにくいと感じたので、ゆっくりダラダラと勉強するよりも、直前に詰め込む方がよかったです。

また巷で言われている、「危険物取扱者甲種の合格までに必要な勉強時間は30時間程度」はあながち間違っていないのかなと思いました。

 

おわりに

危険物取扱者甲種の試験は私の会社でも「勉強すれば受かるけど、勉強しないと落ちる試験」と言われています。

私も、その通りだと思っていて、とにかく「法令」がネックで、これをどれだけ詰め込めるかだと思います。

 

今回の記事が参考になれば幸いです。 

 

ではでは〜